股関節のインナーマッスルの弱さが起こす怪我: 前十字靭帯断裂

前回の記事で、ピッチングの球速に下半身の筋力が関係している事、そして股関節にも肩関節と同じような「インナーマッスル」があるという事を書かせていただきました! (参照:股関節にもインナーマッスルあるの知ってる?

また、肩関節のインナーマッスルは有名で、今では高校生の野球選手でも練習前や試合前にウォームアップの一環で取り入れられていたりしていますが、どれだけの選手が股関節のインナーマッスルの存在を知っていて、トレーニングとして焦点を置いているのか?というお話をしました。

今回は、その股関節のインナーマッスルがどれだけ大切で、この筋肉が弱いことによって起こる怪我とそのメカニズムについて数日かけてお話したいと思います。

(本日は前十字靭帯断裂編です!)

まず、最初にお伝えしとかなければいけないのが、「インナーマッスル」というのは日本で作られた言葉という事。  そして、私が股関節のインナーマッスルと言っている筋肉の総称は、股関節の外旋の動き(太ももを外側に回転させる動き)をさせる、6つの「外旋筋」の事になります!

まず、6つの外旋筋群のそれぞれの筋肉名は

  • 梨状筋
  • 上双子筋
  • 下双子筋
  • 内閉鎖筋
  • 外閉鎖筋
  • 大腿方形筋

そして、これらの外旋筋群が弱いもしくは機能していない事で起こりうる怪我をいくつかご紹介します。

  • 前十字靭帯断裂
  • 膝蓋大腿疼痛症候群 (慢性的な内膝痛)
  • 膝蓋骨腱炎
  • 坐骨神経症

本日はこの中で1番大きな怪我の前十字靭帯断裂についてお話ししたいと思います!

前十字靭帯断裂

前十字靭帯とは、大腿骨と脛骨(スネがある骨)で形成される膝関節の中にある靭帯で、脛骨が、大腿骨より前にスライドしないようにサポートしている靭帯です。

前十字靭帯を完全断裂してしまうと、アスリートだけでなく一般人の方でも手術が必要になる大きな怪我で、復帰までに1年前後かかる大きな怪我です。  また、どのように手術で治すかというと、ハムストリングの内1つの筋肉、半腱様筋の腱や膝蓋骨腱を切ってそれを前十字靭帯の付くべき所に縫い付けます!  

手術をして、長い長いリハビリをしても動かさなければ硬くなったり、運動中には関節が外れそうな緩さが残ったり、関節の機能は完全回復は戻りません。

前十字靭帯断裂のメカニズム

まず、前十字靭帯が1番伸ばされ、切れやすい状態になるのが、大腿骨の内旋と脛骨の外旋が同時に起こった時です。

そこに膝の外側から内側に強い衝動が加わると、前十字靭帯断裂が起きてしまいます。

前十字靭帯が切れるには、外側から内側強い衝動がいるため、やはりフィジカルコンタクトのある

  • サッカー
  • バスケットボール
  • アメリカンフットボール等

前十字靭帯断裂はこれらのスポーツ選手に多くなります!

更に、前十字靭帯はフィジカルコンタクトなくても切れてしまいます!

先ほども述べたように、前十字靭帯靭帯が切れる為の3つの要素が

  • 大腿骨の内旋
  • 脛骨の外旋
  • 外側から内側への衝撃

なのですが、フィジカルコンタクトなしでこの状況が簡単に出来てしまいます。そして恐ろしいのが、その状況は、みなさんがよく目にしていてもおかしくない動作なのです。

それがこちら。

かなり大げさにやりましたが、これはジャンプする前の脚の動きです!スクワットやジャンプ、歩き方や走り方でこんな内股の動き良くみませんでしょうか?

このポジションが大腿骨の内旋と脛骨の外旋された状態で、この身体の動きの癖がついている選手が

  • サッカー中に勢いよく方向転換しようとしたら、外側から内側に大きな力が加わってしまい前十字靭帯断裂
  • バスケ中に着地しようとした時、変に着地してしまったら、前十字靭帯断裂します。

女性は股を閉じるのが女性らしいというのもあり、この様な動きの方多いですよね?私も、ガリ股は女性らしくないからやめなさいと言われ、運動中も意識してわざと内股にしていたことがありますが、これが前十字靭帯を切る要因だと習った時は怖くなりました(笑)

見ればわかると思いますが、女性の方が筋力が少ない人が多いので、コンタクトなしでの前十字靭帯は女性の方が多いです!

外旋筋群と前十字靭帯断裂の関係性

では、なぜ股関節の外旋筋群が膝関節の前十字靭帯断裂に大きく関わるかと説明しますと、3度目ですが、前十字靭帯断裂の3つの要素が

  • 大腿骨の内旋
  • 脛骨の外旋
  • 外側から内側への衝撃

注目していただきたいのが、大腿骨の内旋。大腿骨の内旋が起こるのは、股関節にある外旋筋群が弱いもしくは機能していない為なんです!

日常生活で、この筋肉が必要になる事はなかなかないですし、元々股関節周りの大きな筋肉(内転筋や腸腰筋)は股関節の内旋の動きをしますので、意識して使わないと本当に弱いです!

では、どうやって鍛えるのか!という問題ですが、言葉で説明するのは難しいので、動画にしてみました!クラムシェル(Clam Shell)というエクササイズです!

見た目は地味ですが、普段使わない筋肉なのでめちゃめちゃ難しいですし、しんどいです!

よかったらぜひ試してみてください!

アメリカの準国家資格(メディカルトレーナー)のアスレチックトレーナー(NATA-ATC)として自分の知識・経験と研究結果を下に学生アスリートの保護者の方・顧問/監督・ファンの方に特に野球に関する怪我、トレーニング、身体の仕組みをお伝えしたいと思っております!興味のある内容・質問などぜひコメントにお願いします!

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